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高木神社(黒川くんち)のご報告

兼務している神社の一つ、朝倉市黒川に鎮座する高木神社の例祭をご奉仕させていただきました。
この神社は、正慶2年(1333)に後伏見天皇第6皇子の長助法親王が英彦山座主となり、この地に館を設けたことが始まりです。英彦山は当時女人禁制とのことで、豊臣秀吉に亡ぼされるまでの約250年間女性を含めた家族はこの黒川の地で暮らし、神事があるたびに英彦山に出向いたとされています。

その為、山岳信仰の奇祭が今も残り、秋の例祭のおほしさま(穀霊つなぎ)は国内でも大変珍しい神事となっています。境内の大木に1年間吊るされたワラを開き、本箱に包まれた米の状態で吉凶を占います。
今年は米にカビもなくきれいな状態で、豊作の大吉と判断されました。
平成29年の豪雨大災害により、戸数は半減し、神事の縮小を余儀なくされています。住民は少なくなりましたが、ボランティアのご協力もあり、今年は見事に斎行できました。口に榊を咥え、行うお供えの儀式も今年復活し、少しづつ通常の神事に戻っています。この神事は美奈宜神社「蜷城の獅子舞」同様に福岡県無形文化財にも指定され、注目されています。

神事のあと、新しく収穫した米を混ぜ、例年の神事に向け調整します。調整したおほしさまを吊るし、御供から御供に循環され、来年の神事に備えます。